このブログの著者について
Essay

戻りつつある自分と向き合う|仕事の重圧に押しつぶされないために

taku

8月初旬、会社への足取りは軽く、今日はどのように仕事を進めるか前向きに考えていた。仕事の合間には、プライベートのことや自分の将来についても思いを巡らせ、今何をはじめるべきかと考えていた。家では、穏やかに過ごし、夜はキャンドルを灯して好きな本を読みながら、妻とゆっくり談笑する日々が続いていた

ある日、いつも以上に多くの仕事をこなしながら、プロジェクトの企画MTGがやってきた。普段であればもう少し準備をしたり、周りに相談しながら進めていたが、その日は忙しくて、時間が足りなかった。「なんとかなるだろう」と楽観的に考え、準備をせずMTGに臨んだ。

MTGは表面的にはスムーズに進んだが、いくつか頓珍漢なことを言ってしまい、参加者の表情が曇るのがみえた。その瞬間、心臓が一気に高鳴り、汗がじんわりと手ににじむのを感じた。

「自分の評価が下がったかもしれない」

「期待に応えられていないかもしれない」

と、焦りが頭をよぎる。MTGが終わると、その焦りがどっと押し寄せ、急ぎ仕事を前に進めることにした。

優先度が低いことまで急かして確認し、何度も同じ質問を繰り返し、メンバーに相談することなく独断で意思決定をしていた。明らかに、から回っていた。それでも、その時の僕は止まることができず、複雑に絡み合ったコードのように、心が絡まり、動けなくなってしまっていた。

気がつけば、会社への足取りは重くなり、仕事のことしか考えられなくなっていた。家でも、仕事のための本を読み、将来のことよりも、明日の仕事に備え勉強をしようと考えていた。以前は大切にしていたキャンドルや本は、机の端に置かれ、いつの間にかホコリをかぶっていた。

それを見るたびに、以前の自分がどこか遠い存在に感じられるのだ。

そして、ふと気づいた。今の自分は、育休前の状況と同じ道をたどっているのではないか、と。

あの頃も、相手の些細な反応に勝手にイライラしたり、くよくよ悩んだりしていた。早く仕事を終わらせて楽になりたい、ミスなく仕事をこなして評価されたい、周囲よりも一歩先に進みたいという欲望が常にあった。

復職当初は、仕事のペースを自分なりにコントロールできていたのに、そのペースはいつの間にか崩れ、今では完全に見失ってしまった。

仕事が終わるたびに、前向きな反省ではなく、後悔と自己批判が頭を占め、無意識のうちに反芻思考に囚われている。

せっかくの家族とのお出かけの最中でさえ、仕事のことが頭から離れず、楽しむ余裕がなくなっていた。口角が下がっている自分に気づくたびに、以前の自分とのギャップを感じずにはいられない。

自分が落ち込んでいる原因は理解している。前回の育休時には、長期の休みが自然と心の整理を助けてくれたが、今回は違う。今の状況に向き合いながら仕事を続けなければならないのだ。このままではいけないと思いながらも、どうすれば良いのか、その答えはまだ見つかっていない。

ただ、何かが変わる必要がある。そう感じながらも、まだその糸口は掴めないまま、9月を迎えようとしている。

ABOUT ME
taku
taku
キャリアコンサルタント
はじめまして。takuです。 1991年に千葉で生まれ育ちました。 今も千葉県で家族(妻と子供と犬)で暮らしています。 会社員として働きながら、副業としてキャリアコンサルタントやブログの執筆をしています。
Recommend
こちらの記事もどうぞ
記事URLをコピーしました